不思議の国のアリス症候群の治療について
「不思議の国のアリス症候群」の症状がどのようにして起こるのかは、残念ながら現時点では不明です。そもそも症候群自体への認識が薄いこともあって、報告も多くないのです。
少数例としてEBウイルス(慢性的に体内で活動、増殖する稀な疾患)に罹患した患者のケースで、限定された画像法をすることで、短期間で一過性の大脳皮質の広範囲変異が認められたそうです。
絵画を使った治療法に加え、患者の心理に寄り添った精神療法も有効だと報告もあります。ただし、限局した病巣を認めるような報告というのはなく、それは脳の広い範囲が関わっているからでしょう。
いずれにしても「不思議の国のアリス症候群」の治療については、もとになっている病気に対して行われるのが基本です。それで症状が改善することが多いということでしょう。
ある眼科医の方は、攣薬(痙攣発作、筋肉の痙攣を未然に防止、停止させたりするのに使用する薬物、物質)、抗鬱薬(抑うつ気分の持続、希死念慮などうつ病のような気分障害に使用する精神科薬)、ベータブロッカー、カルシウムチャネルブロッカーを使用しているそうです。
また、ミグレインを誘発する食物は制限するそうです。こうした治療に対して、わりと自然に治っていく、という意見もあり、治療方法として統一されたものがあるわけではないようです。